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【2013年GW後半】 JCC岳沢合宿

すっかり遅くなってしまいましたが、GW後半に行われた岳沢合宿についての報告です。
いつUPされるんだ!とヤキモキされていた方々、大変申し訳ありません。。


さて、今年のGW、前半は初日27日の大雪、30日の雨、その後の気温の低下と厳しい環境となっていたので、不安に思いながらの入山ではありましたが、安定した天候に恵まれました。


【日程】2013年5月2日(木)~2013年5月6日(月)
【場所】岳沢
【メンバー】cl.川浦、岡本、伊藤、大竹、岩野、金、鳥羽瀬(記)


5月2日(木) 大和~上高地

夜22時、大和駅集合。川浦車(川浦、伊藤、大竹、鳥羽瀬)、岩野車(岡本、岩野)に分乗し出発。
金さんは11時半に相模湖駅にてピックアップ。。と思ったが、いない。次の電車は30分後。。ということでしばらく待つことに。結局次の電車の前に高尾からタクシー(5000円くらいかかったらしい)で到着した金さんをピックアップして相模湖駅を出発。途中諏訪湖SAに寄り、道の駅風穴の里にて車中泊。
そういえば、SAで川浦さんが探していたネギの漬物が気になって調べてみた。
これですか?


5月3日(金) 上高地~岳沢小屋(幕営地)

タクシーに分乗し、6時過ぎ上高地に到着。
バスターミナルの2階から初めて見る穂高連峰はとても大きく、圧倒される。そしてとても綺麗。
上高地から見る穂高連峰

バスターミナルの周りは既に登山者で溢れ返っていた。更に次々と到着するバスから登山者がどんどんはき出されてくる。続々と出発する登山者と共に、我々も出発。
大賑わいの上高地


上高地から岳沢小屋までは、緩やかな登り。途中から沢に出て、9時30分、岳沢小屋到着。
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岳沢小屋のテン場にも続々と登山者が到着しており、テン場の増設作業が行われていた。
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テント2張りの設営作業を行い暫し休憩した後、14時過ぎより岡本、川浦による金、鳥羽瀬の雪上訓練が行われた。
小屋周辺は雪訓を行っているグループで一杯だったが、小屋の対面に綺麗な雪面を発見し、そこまで移動。
アイゼンでの歩行、滑落停止、スタンディングアックスビレイ、尻セードの訓練。午後になって気温が上がってきたこともあり、滑落停止では雪が腐ってなかなか止まらず残業モード。悔しい。
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16時過ぎにテントに戻り、いろいろと反省しながら就寝。


5月4日(土) 岳沢~奥明神沢~前穂(川浦、大竹、鳥羽瀬)、岳沢~天狗沢~天狗のコル(岡本、伊藤、岩野、金)

2日目は2パーティに分かれ、前穂と、天狗のコルへ。

【奥明神PT】(川浦、大竹、鳥羽瀬)
5時10分、テントを出発。
テントから、これから進む奥明神沢がよく見える。
2パーティほど、先行している。先頭は2名のPT。続くは大学生の大PT。どちらも前穂に行くようだ。
昨日雪訓した箇所を横目に、奥明神沢へ入る。
奥明神沢はトレースあり。夕方はやはり緩むらしく、昨日のものであろうトレースが深い。
沢下部はデブリが広く出ていて、先日の雪はあらかた落ちている印象を受ける。
黙々と登り、気が付くと後続PTが続々と奥明神沢に入ってきている。西穂方面にあたる日が綺麗だ。
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沢の中間部に入ると、周りの岩の荒々しい柱状節理が美しく、目を奪われる。
6時。奥明神沢のコルへの分岐?この辺りから傾斜が徐々に強くなる。
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そのまま奥穂へのルートを詰める。
途中、奥明神沢のコルのあたりで岩に取りつくPTを確認。
8時過ぎ、前穂高到着。奥穂をバックに。
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初めての5月の穂高。上から見る穂高連峰は格別。
奥穂に向かって伸びる吊尾根。この登り返しは考えただけで気が滅入る。
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北穂方面。涸沢方面は、アズキ沢から穂高へ向かう登山者が数珠つなぎのようになって見える。
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焼岳をバックに。
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天気は良いものの非常に風が強く、暫し山座同定を行い下山。
下山時、昨年のルートを確認したが特定できず。
10時10分、帰幕。


【天狗PT】(岡本、伊藤、岩野、金)
05:20 テント
  ↓
08:00 天狗のコル
  ↓
10:00 テント

その後、岡本、岩野、金はテントを撤収し下山。

夕方より降雪。明日のルートに影響がないことを祈る。
明日のルートを再度確認し、就寝。



5月5日(日) コブ尾根~コブ尾根の頭(川浦、大竹、鳥羽瀬)

本日はいよいよ昨年JCCパーティが2度敗退している宿願のコブ尾根。
5時5分、テン場を横切りコブ沢に入る。トレースから先行PTは恐らく2名。
昨夜の降雪により前日のトレースは一部消えているものの、気温が下がったため雪の状態は悪くなくアイゼンが効く。
徐々に傾斜が強くなるコブ沢を詰めていくが、朝いちということもあり、ここが地味にキツかった。
先行PTは途中から前日のトレースを諦めクラストした斜面をアイゼンを利かせて登っているが、これを続けるとふくらはぎに来る。たまに見つかる前日のトレースがありがたかった。。
振り返れば後続も続々と入ってきており、地味なプレッシャーが続く。

あまりの修行モードに稜線に上がるルートを途中見失うが、6時50分、無事コブ尾根稜線に出る。
先行するパーティ(やはり2名)が見えるが、これからこれを登るのかと思い、若干気が滅入る。
しかし、目の前には本ルートのハイライトであるコブ、その右下にロバの耳が聳え、その景色は圧巻。
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乗鞍方面。
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今度は雪稜を只管登る。トラバースかつ行く先が見えることもあり、沢を詰めるより体力的には余程ラク。
7時。リッジ上をスノーボラード(雪きのこ)で懸垂下降。初めてのきのこ。大きかったので怖くはなかったが、さすがにちょっと緊張する。
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あとこのキノコ、ザイル回収がし辛く(考えてみれば当たり前だけど)今後設置時には気を付けねばと学ぶ。

目指すコブがどんどん近づいてくる。。
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コブへの道。テンションが上がる。
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さて、ここから先コブの登攀終了までの写真がありません。。
初めての雪山の登攀。必死で登っていたのでしょう。1枚も写真がないことに自分でもびっくりしました。。
コブ編は文章のみで。

コブの基部への取りつきは岩に張り付いたグサグサの雪。足を出せば崩れ、氷かと思って踏み込んだら岩。
なんとか基部までたどり着き、ザイルを出す。ここで後続PTが追いつく。
見たところ1ピッチ目は3つルートがありそう。
左のいかにも腐っていそうな雪面を回り込むルート、正面の若干ハングした細い氷を登るルート、右のクラックを登るルート。先行のトレースは右のクラックに伸びている。

1ピッチ目(大竹リード)
右のクラックの状態を確認し、左へ。雪面を登るが、その上に張り出している岩を越えるのにザイルの流れが悪く大変そう。上部まで抜けてピッチを切る。
鳥羽瀬、川浦は右側のクラックへ。意外と足が悪くちょっと挫けそうになる。
クラックを登った後、トレースは岩を右に巻いて奥へと進んでいたが、ビレイ点が上の狭い岩棚だったためもう一段登る。

2ピッチ目(大竹リード)
このピッチで左のルートから登ってきた後続PTのトップが先行したが、後が続かないため2ピッチ目に取りつく。
短いルンゼ状を登り上部に出た後、コブ岩の懸垂地点に向かうトラバースの手前でピッチを切る。
ここではビレイ時の体勢、ビレイ器の位置、ザイルの扱いについて指導を受ける。
あと、この時点で物凄く喉が渇き、水のことばかり考えるようになる。。

3ピッチ目(大竹リード)
上部岩の右側をトラバースするようにコブの懸垂地点に到着。
ここでもビレイ時にコールが届き難くザイルを出し過ぎてしまい、失敗。

10時15分、コブ岩懸垂。
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コブ岩懸垂地点にて。
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懸垂地点から少し上部の岩の基部で一本。やっと水が飲める。
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振り返ったコブ岩。3ピッチ目の支点、懸垂支点に後続が確認できる。
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さて、無事にコブを越えて一息ついたのも束の間。ここからコブ尾根の頭までの急斜面が、実は私的には一番の山場でした。
岩場を登った疲れ。照り返す日差し。気温が上がり緩んでくる雪。そこに長い長い急斜面。
ものすごい勢いで先頭を行く川浦さんの背中が遠かった。。

12時。ようやく辿りついたコブ尾根の頭。
目の前に聳えるジャンダルムと奥穂。
初めて生で見る槍。
遠くても圧倒的な存在感の剱。
昨日とは打って変わって風のない暖かな稜線で、思う存分5月の穂高を楽しみました。

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飛騨尾根カッコいい。。。登りたい!!!
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ゆっくりと楽しんだ後、下山。
主稜線を西穂の方へ進みながら下れそうな箇所を探るが、発見できず天狗のコルへ下る。
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13時30分、天狗のコルへ。天狗岩が大きい。
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振り返った畳岩。
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ここから川浦、鳥羽瀬は尻セードで天狗沢を下り、14時テント着。伊藤さんの出迎えという贅沢。
14時半、大竹テント着。

どうしても我慢できず、小屋でビールを購入。こんなにうまいビールは初めて。。!
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テントが暑くて入れないため、隣のテントに倣い前室をタープ状にして日陰を作り、そこで乾杯。
伊藤さんが昼間全員分のシュラフを干していてくれました。ありがとうございます!!
夜は伊藤さんの秘蔵のウィスキーを空けた後、就寝。


5月6日(月) 岳沢小屋~上高地~大和

翌朝、いい天気。気温は一転して高い。まだ日の当たらない奥明神沢は既に数パーティが入っているようだ。
40張ほどあって賑わったテン場も、多くのパーティが撤収しており、少し寂しい。
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6時半テントを撤収。7時に上高地に向け下山。
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森林部は道が凍っていたり埋まったりと歩き辛いことこの上ないが、一気に下り8時。登山口。
下界はこれまでの3日間が嘘のように春めいていた。
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振り返って穂高、明神。
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8時48分、河童橋到着。
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9時半のタクシーに乗り、帰りは諏訪湖SAでひとっ風呂浴びて帰ってまいりました。


【終わりに】
今回はいろいろと初めての体験を通じ、多くのことを勉強させていただきました。
春山のシーズンは終わりを迎えましたが、今年の冬、そして来年の春に向けてしっかりと訓練したいと思います。
ありがとうございました。(鳥羽瀬)

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